
クマによる人身被害防止に向けた安全対策等の周知について
近年、クマの個体数の増加、分布の拡大に伴い、市街地への出没や人身被害の発生等が多く報告されています。昨年度はクマによる人身被害が過去最多を更新し、住民の安全・安心を脅かす深刻な事態となりました。このため、政府としても、関係省庁が緊密に連携し、実効性の高い対策を実行するため、昨年度、クマ被害対策等に関する関係閣僚会議を開催し、クマ被害対策パッケージ及びクマ被害対策ロードマップを策定したところです。
一方で、令和8年4月20日から21日にかけて、岩手県紫波町で山菜採り中にクマに襲われ1名が死亡し、その捜索に当たった関係者1名が怪我をする事件が発生したほか、各地で人の生活圏でのクマによる人身被害も報告されています。また、全国における今年3月のクマの出没情報数は、過去最多となっており、特に東北地方、新潟県及び京都府において多い状況となっています。このような状況を踏まえて、令和8年5月12日に石原宏高環境大臣から国民に対し、クマの出没に備えた安全対策をとること等について、別紙1のとおり、メッセージが発信されたところです。
つきましては、本メッセージの内容を広く周知し、クマの出没範囲での屋外作業等に従事される方々のクマによる人身被害を防ぐ観点から環境省から呼びかけが行われている安全対策等の内容について、周知の徹底をお願いいたします。
(別紙1)
石原宏高環境大臣から国民に向けたメッセージ(令和8年5月12日閣議後会見発言)
春になり、クマが冬眠から覚め、各地でクマの出没が相次いでいます。昨日、公表した令和8年3月のクマの出没情報数は307件であり、過去5年間で最も多い数字となりました。
また、この春の人身被害は、人の生活圏内での被害に加えて、この時期の特徴として、山菜採りで山に入った際の被害も発生しています。亡くなられた方に哀悼の誠を捧げるとともに、負傷された方には、心からお見舞い申し上げます。
環境省としては、
・クマの春期捕獲について、北海道、東北地方、北陸地方などにおいて、昨年度を上回る捕獲数を目指して実施中です。
・また、専門人材やガバメントハンターについては、17道県において、100人程度の雇用を交付金で支援する計画です。例えば、青森県で3名、岩手県で6名など、すでに各地で人材の採用が始まっています。
このように、自治体の取組への支援に全力を尽くすなど、関係省庁、地方自治体と一丸となって、全力で対策をしています。
国民の皆様には、地方自治体が発信するクマの出没情報などに十分注意を払っていただき、その上で、改めて以下の注意を、強くお願いいたします。
① 住宅や学校周辺など、人の生活圏では、クマの誘引物となるものを適切に管理すること。具体的には、放置された農作物等に加え、夜間に出されたごみなどがクマの餌となるため、自治体が指定した時間帯にごみを出し、これらを放置しないように管理をすること。
② 早朝や夕方の時間帯の外出や、田畑や道路沿いで見通しが悪い場所の通行には注意すること。
③ クマの生息地には、むやみに立ち入らないこと。仕事などでやむを得ず入る場合は、
・クマの行動が活発な明け方・日の入り前後の立ち入りや単独行動を避けること。
・鈴やラジオなど、音の出るものや適切なクマ撃退スプレーを携帯する、ヘルメットやリュックを身に着けるなどの対策をすること。
④ クマに出会ってしまった場合は、慌てず、ゆっくり、クマと人との間に電柱や車、木などを挟むように移動すること。至近距離で出会って襲われた時は、両腕で顔面や頭部を覆い、うつ伏せになるなど、被害を最小限にとどめる行動をとること。
を特にお願いいたします。
環境省では、昨年度のクマの大量出没による人身被害の発生状況を分析し、クマに出会わないための対策や、出会ってしまった時の対処法をとりまとめた「クマの人身被害に関するレポート」を先月環境省のホームページで公表しました。国民の皆様、関係者の皆様におかれては本レポートをぜひお読みいただき、クマの出没に備えてください。
<参考>
クマ被害対策等に関する関係閣僚会議(内閣官房HP)
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kumahigai_taisaku/dai4/gijishidai.html
















